三崎律日『奇書の世界史:歴史を動かす“ヤバい書物”の物語』(KADOKAWA,2019年)

『奇書の世界史』*1とは,正式名称を『奇書の世界史:歴史を動かす“ヤバい書物”の物語』という,2019年に発売された三崎律日による奇書の解説書です。著者はAlt+F4名義で「世界の奇書をゆっくり解説」という動画シリーズを投稿しており*2,『奇書の世界史』…

やわらかチキンのサラダ消滅

ここのところ久しくサイゼリヤに出向いていなかったのだが,最近グランドメニューのリニューアルが行われたらしく,やわらかチキンのサラダが姿を消していた。 税込み299円のやわらかチキンのサラダに,同じく税込み299円のミラノ風ドリアを一緒に頼むのが,…

【ネタバレ注意】『天気の子』

つい2週間前に「『天気の子』を観る予定はない」などと言っていた舌の根の乾かぬうちに,友人が観に行くというのでそれに付いて『天気の子』を観に行ってしまった。 端的な感想を言えば,存外悪くなくて悔しい,というのが本音である。『君の名は。』が自分…

篠田英朗『憲法学の病』(新潮新書,2019年)

どのようにして本書*1の購入に至ったのか,最近出版された本にも拘らず判然としない。Twitterから流れてきた何かしらに目を付けたのだと思うのだが,目にしたと思われるツイートが見つからないから,調査は諦めるしかない。 帯のあおり文に著者は「国際政治…

『君の名は。』

最近,新海誠監督の最新作『天気の子』が公開されたそうで。私はまだ観ていない。観に行く予定も今のところない。 新海誠監督の作品と言うと,これを外しては語れないという怪物作品になったものが,2016年公開の『君の名は。』である。国内興行収入は250億…

昔は漫才よりコントの方が好きだった

そろそろブログを2か月放置していることになってしまうという危機感に駆られて更新している。 タイトルどおり、昔は漫才よりもコントの方を好んで観ていた。エンタの神様などのネタ番組では,漫才コンビが出ている間はテレビに集中せずほかの作業を進めるこ…

『クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者』

『クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者』(以下『金矛』)は,2008年公開の劇場版クレヨンしんちゃん第16作目,かつ本郷みつる監督の12年ぶりとなる監督作品第5作目である。 本郷監督の作品で前作は『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』…

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』

アマゾンプライムビデオで劇場版クレヨンしんちゃんが一挙配信されている。 同様に過去一挙配信されていたにもかかわらず,大半を見損ねてしまった大長編ドラえもんの悲劇を繰り返さないためにも,ちまちまと視聴を続けているのだが,『クレヨンしんちゃん …

「不快気」なる語について

『オーバーロード』を読んでいて途中から度々「不快気」という語を見かけるようになった。私もこの世の全ての日本語を語彙に持つわけではないから,初めて見たこの単語にいささか面妖さを感じつつも,まあ不快な感じなのだろうなと流して読み進めていた。知…

【ネタバレ注意】『アメリカン・アニマルズ(字幕)』

Twitterでそれとなく話題になっていた『アメリカン・アニマルズ』を観に行った。 クライム・エンターテインメントでありながらドキュメンタリー映画であるというような感想を目にしたのだが,私はどちらかというとドキュメンタリーでありながらクライム・エ…

アニメ『ゴールデンカムイ』(第1期)

例によって流行りのアニメを遅れて観る私は,今更になって『ゴールデンカムイ』(第1期)を観た。 放映当時から「チタタプ」であるとか「ヒンナ」であるとかのアイヌ語はTwitterで目にしていたが,ようやく意味を伴って把握ができた。アシリパさんが美しい。…

「悪役令嬢」って何だ

悪役令嬢という一見して意味不明な名称を初めて目にしたのは確実にどこかのやる夫スレまとめサイトだ。それまではそのように呼称されるキャラクターの分類方法もそれを基にした文芸ジャンルも寡聞にして全く知らなかった。 「悪役令嬢もの」のweb作品は,ど…

アニメ『ワンパンマン』第2期13話~18話

なぜかスルーしようとしていたアニメ『ワンパンマン』の第2期であるが,なんとか第1期(なんと放映は2015年秋だったらしい。もう4年も前である。)を通して視聴していたことを思い出し,視聴に踏み切ることができた。 やはり面白いアニメである。全体的に作…

「最後の言葉」のフレーバー・テキスト

世界的にプレイされているトレーディングカードゲーム(通称はTrading Card Gameの略でTCG)のタイトルにマジック:ザ・ギャザリング(通称はMagic: The Gatheringの略でMTG)というものがある。1993年アメリカ生まれの世界最初のTCGとされるゲームだ。私は…

「風のマジカル」が聞けるらしい

大長編ドラえもん第5作は『ドラえもん のび太の魔界大冒険』である。 そしてその主題歌は小泉今日子の「風のマジカル」なのだが,権利関係によってVHS版では岩淵まことの「だからみんなで」(大長編第3作『ドラえもん のび太の大魔境』の主題歌)に差し替え…

久保田哲『帝国会議:西洋の衝撃から誕生までの格闘』(中公新書,2018年)

1日1章ずつ位のゆったりとしたペースで約1週間かけて今日読み終えたのが『帝国会議』*1である。 私は高校で日本史を履修しなかったが故に(本当は履修していないといけなかったのかもしれないがカリキュラムの都合がどうだったのかは定かではない),明治時…

熱が出たり下がったり

ゴールデンウィーク明けくらいからどうも体調が悪い。慣れない読書を毎日続けたために免疫力が低下したのであろうか。 常備してあったはずの葛根湯が見当たらないことに気付いて買い求めに行ったのが連休明け直ぐで,当日の翌日に服用し一応熱は下がったこと…

『オーバーロード』を読み進めてみて

タスク管理本を読み終えた翌日にも拘らず全くタスクを進めることなくオーバーロードを読み耽ってしまった。本当は少しだけ読み進めるつもりだったのが,手に取った巻を最後まで読もうと思ってしまい,それがちょうど第5巻と上下巻の上巻だったものだから結局…

倉下忠憲『「やること地獄」を終わらせるタスク管理「超」入門』(星海社新書,2019年)

Twitterで目にして気になり,書籍のまとめ買いのついでに購入したのが『「やること地獄」を終わらせるタスク管理「超」入門』*1だった。 ネットでのレビューを見てみると,実用書というよりは哲学書であるとか,具体性に乏しいとか,あるいは既にタスク管理…

『ゴブリンスレイヤー』関連

2018年秋アニメに『ゴブリンスレイヤー』という作品があった。放送開始以前からマークしていたわけではなく,その後に流れてきた情報から源流がやる夫スレにあると知った。そうであるならば一度はチェックしておかなければならないと思いつつ,中々重い腰を…

サイゼリヤのランチメニューがリニューアルしていた

ゴールデンウィークも明け,久々に温飯が食べたいと思い近所のサイゼリヤまでランチを食べに行った。サイゼリヤは平日11時から15時までワンコインランチを提供してくれているため,時たま利用していた。 店に入りテーブルに案内され,卓上に置かれたメニュー…

宇野重規『保守主義とは何か〔第3版〕』(中公新書,2017年)

私が『保守主義とは何か』*1を手に取った直接的な理由が何かあったはずなのだが,あいにくと何年か前のことなのでよく覚えていない。従前より私にとって保守というのは何となく漠然とした言葉で,きちんとした意義を知らないままに雰囲気で使っている言葉で…

【ネタバレ注意】映画『キングダム』

映画『キングダム』は原泰久の漫画『キングダム』を原作とする実写の邦画である。 漫画の実写化は何かにつけて酷評されることが多い印象だ。それはそもそも映画自体が本当にどうしようもなく面白くない場合もあれば,事前に漫画を読んで有した知識や漫画のコ…

丸山くがね『オーバーロード1 不死者の王』(KADOKAWAエンターブレイン,2012年)

面白くて小説を一気読みしてしまうなどいつぶりだっただろうか。そもそもここ数年まともに小説を読んでいなかったのだからその年数は推して知るべしだが,それこそ下手をすれば10年くらいはなかった経験かもしれない。 私はオーバーロードにアニメから入った…

谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』(角川文庫,2019年)

昨日には『涼宮ハルヒの憂鬱』*1を読み終えていたのだが,どうにもパソコンの調子がよろしくなく,結局代替機を引っ張り出してそちらからブログにアクセスしている。 涼宮ハルヒシリーズは,私たちの世代のオタクであれば知らない者がない,本書の裏表紙にあ…

【ネタバレ注意】『名探偵コナン 紺青の拳』

今年の劇場版名探偵コナンのタイトルは『紺青の拳』であった。拳と書いてフィストと読ませる。 観た記憶の新しいうちに感想を書き起こそうと思ったものの,睡眠不足を押して観に行ったものだから,後半30分ほどの記憶がない。フェリーが港に突っ込んできたか…

竹内洋『教養主義の没落〔第15版〕』(中公新書,2017年)

昨日だったか今朝方だったか,『教養主義の没落』*1を読み終えた。 先日の『韓非子』に続いて中公新書を読了したわけだが,どうやら私は中公新書の場合,1時間に50ページを読み進めるのが自分のペースらしい。この自分のペースがどれくらい遅いのかを調べる…

「星屑桜」がおもしろい

トーチというリイド社運営のweb漫画サイトがあり,私もいくつかの作品を楽しませてもらっている。先頃久々にサイトにアクセスしたところ,不吉霊二の「あばよ ~ベイビーイッツユー~」という漫画が更新されていた。第1話しか掲載されていなかったときにたま…

理科の先生はお元気だろうか

小学校の頃,毎週何曜日かの一番最後の授業時間にクラブ活動という時間が設けられていて、たしか4年生以上の児童が強制で何かのクラブに参加させられていたように思う。私は体を動かすのが大嫌いだったから,卓上遊戯部というクラブに参加し,囲碁や将棋,オ…

パブー閉鎖と聞いて(『修訂 絹と立方体:架空の文字の大図典』)

読書管理・記録サービスなるものが世にあると聞き,折角計画的読書生活を営もうとしているのだからついでに導入してしまえということで,いくつかのサービスを検討した結果ブクログというものを使ってみることにした。 このブクログ,提供会社が電子書籍作成…