映像感想文
Fischer'sのモトキが生き物の吐息というものは生臭いものなのだと語ってくれていたのを引用しようと思ったのだが、膨大な動画アーカイブのどれに収められた言葉だったか分からずじまいになったので、そういうエピソードがあったという紹介だけに留めておく。…
つらいページは早く繰る。どうやらそれが自分の性癖であるようだ。 かつてダレン・シャンの「デモナータ」シリーズを読んでいたとき、主人公の一人が洞窟に閉じ込められてしまう場面があった。巻のだいぶ終盤の出来事で、残り少ないページでどうやって洞窟か…
以前から予告映像で気になっていた映画『竜とそばかすの姫』が公開となり、映画館まで出向く回数を減らすべく他に何か面白そうな上映作品がないか確認していたら見つけたのが『映画大好きポンポさん』であった。初めて見るタイトルだったが、原作はpixivコミ…
本稿は本日(2021年3月26日)日本公開の映画『モンスターハンター』のネタバレを含む感想記事である。同日に発売されたNintendo Switch用ソフト『モンスターハンターライズ』とは全く関係ないため、注意されたし。 最初に注意が必要かと思われるのは、本作は…
『STAND BY ME ドラえもん』は2014年夏に公開されたドラえもんの映画作品である。例年3月に公開されている所謂「大長編」とは異なる立ち位置で、人気のある短編作品をオムニバス的に収録しつつ、1本の長編映画として筋の通ったストーリー展開に仕立てている…
例年より5ヶ月ほど遅れて今年のドラえもん映画が今日公開された。早速観て来たので,少し感想を垂れ流そうと思う。本稿にはネタバレが含まれることになるから,注意されたし。 まず本編開始前の予告で気になった作品が2本。 1本目は『クレヨンしんちゃん ラ…
本作品は2020年春アニメとしてMBS等で放映されていた。1クール12話完結。私は全話をdアニメストアにて視聴した。原作は山口悟による同名のライトノベルシリーズである。原作小説は2014年7月から小説家になろうにて連載され*1,2015年に一迅社文庫アイリスか…
本作は2020年1月17日に公開された「メイドインアビス」シリーズの新作映画である。映倫による鑑賞区分はR15+。 本作の感想を述べる前に,本作鑑賞時における私の「メイドインアビス」シリーズ鑑賞暦を述べておけば,原作漫画は完全に未読であり,アニメ放映…
令和元年最後にして最大の衝撃が生まれた。正確にはまだ約2日残ってはいるものの,そう言い切って過言ではない存在が私の目の前に現れたのである。 白桃ピーチよぴぴ,だ。 たまたまHDの整理でもするかとTVを点ければオールザッツ漫才の放映中であった。折角…
今月22日に放送された『M-1グランプリ2019』は吉本興業所属結成12年目のミルクボーイが優勝を飾った。私はお笑いが多少好きな一般人だと自分では思っており,おそらくそのような自己認識の人間としては当然と言って憚る必要もなかろうと思うが,彼らは全くの…
『蛇にピアス』は2008年に公開された蜷川幸雄監督の映画である。原作は第130回芥川賞受賞作の一つである,金原ひとみ『蛇にピアス』という小説だ。第130回芥川賞は綿矢りさ『蹴りたい背中』とのダブル受賞で,当時綿矢が19歳11箇月と最年少受賞を果たし現在…
「歌う林檎亭」は,バハルス帝国のワーカーチームであるフォーサイトが根城にしている宿屋である*1。転移後の世界は転移前の世界と異なる文字を使用しているようであり,アニメでも架空文字で表現されている。アニメ第3期第6話の12分38秒辺りに「歌う林檎亭…
まず,私はこの作品の原作を知らず,またアニメも第2話以降の視聴をしていない前提なので,本稿における考察の全てが誤っている可能性があることを断っておく。さらにここで考察している程度のことは世のスコッパー諸賢が既に考察済みであろうことも断ってお…
『BLUE GENDER』(以下「本編」という。)は1999年から2000年にかけて放送された2クールのロボットアニメで,『BLUE GENDER THE WARRIOR』(以下「新版」という。)は本編を一部再編集し,シナリオを大きく書き換えた2002年のアニメ作品である(映画なのかOV…
つい2週間前に「『天気の子』を観る予定はない」などと言っていた舌の根の乾かぬうちに,友人が観に行くというのでそれに付いて『天気の子』を観に行ってしまった。 端的な感想を言えば,存外悪くなくて悔しい,というのが本音である。『君の名は。』が自分…
最近,新海誠監督の最新作『天気の子』が公開されたそうで。私はまだ観ていない。観に行く予定も今のところない。 新海誠監督の作品と言うと,これを外しては語れないという怪物作品になったものが,2016年公開の『君の名は。』である。国内興行収入は250億…
『クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者』(以下『金矛』)は,2008年公開の劇場版クレヨンしんちゃん第16作目,かつ本郷みつる監督の12年ぶりとなる監督作品第5作目である。 本郷監督の作品で前作は『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』…
アマゾンプライムビデオで劇場版クレヨンしんちゃんが一挙配信されている。 同様に過去一挙配信されていたにもかかわらず,大半を見損ねてしまった大長編ドラえもんの悲劇を繰り返さないためにも,ちまちまと視聴を続けているのだが,『クレヨンしんちゃん …
Twitterでそれとなく話題になっていた『アメリカン・アニマルズ』を観に行った。 クライム・エンターテインメントでありながらドキュメンタリー映画であるというような感想を目にしたのだが,私はどちらかというとドキュメンタリーでありながらクライム・エ…
例によって流行りのアニメを遅れて観る私は,今更になって『ゴールデンカムイ』(第1期)を観た。 放映当時から「チタタプ」であるとか「ヒンナ」であるとかのアイヌ語はTwitterで目にしていたが,ようやく意味を伴って把握ができた。アシリパさんが美しい。…
なぜかスルーしようとしていたアニメ『ワンパンマン』の第2期であるが,なんとか第1期(なんと放映は2015年秋だったらしい。もう4年も前である。)を通して視聴していたことを思い出し,視聴に踏み切ることができた。 やはり面白いアニメである。全体的に作…
2018年秋アニメに『ゴブリンスレイヤー』という作品があった。放送開始以前からマークしていたわけではなく,その後に流れてきた情報から源流がやる夫スレにあると知った。そうであるならば一度はチェックしておかなければならないと思いつつ,中々重い腰を…
映画『キングダム』は原泰久の漫画『キングダム』を原作とする実写の邦画である。 漫画の実写化は何かにつけて酷評されることが多い印象だ。それはそもそも映画自体が本当にどうしようもなく面白くない場合もあれば,事前に漫画を読んで有した知識や漫画のコ…
今年の劇場版名探偵コナンのタイトルは『紺青の拳』であった。拳と書いてフィストと読ませる。 観た記憶の新しいうちに感想を書き起こそうと思ったものの,睡眠不足を押して観に行ったものだから,後半30分ほどの記憶がない。フェリーが港に突っ込んできたか…