2019-01-01から1年間の記事一覧
令和元年最後にして最大の衝撃が生まれた。正確にはまだ約2日残ってはいるものの,そう言い切って過言ではない存在が私の目の前に現れたのである。 白桃ピーチよぴぴ,だ。 たまたまHDの整理でもするかとTVを点ければオールザッツ漫才の放映中であった。折角…
今月22日に放送された『M-1グランプリ2019』は吉本興業所属結成12年目のミルクボーイが優勝を飾った。私はお笑いが多少好きな一般人だと自分では思っており,おそらくそのような自己認識の人間としては当然と言って憚る必要もなかろうと思うが,彼らは全くの…
『蛇にピアス』は2008年に公開された蜷川幸雄監督の映画である。原作は第130回芥川賞受賞作の一つである,金原ひとみ『蛇にピアス』という小説だ。第130回芥川賞は綿矢りさ『蹴りたい背中』とのダブル受賞で,当時綿矢が19歳11箇月と最年少受賞を果たし現在…
「歌う林檎亭」は,バハルス帝国のワーカーチームであるフォーサイトが根城にしている宿屋である*1。転移後の世界は転移前の世界と異なる文字を使用しているようであり,アニメでも架空文字で表現されている。アニメ第3期第6話の12分38秒辺りに「歌う林檎亭…
まず,私はこの作品の原作を知らず,またアニメも第2話以降の視聴をしていない前提なので,本稿における考察の全てが誤っている可能性があることを断っておく。さらにここで考察している程度のことは世のスコッパー諸賢が既に考察済みであろうことも断ってお…
本書*1はファクトチェックという行為がどのような営みであるのかを概説するもので,書中の表現を借りれば「ファクトチェックについて日本で初めて詳しく紹介」*2した本であったらしい。2019年現在は,本書の著者の1人である立岩がより厚い(と言っても176ペ…
本書*1は,株式会社KADOKAWAの書籍4冊連続刊行企画「スレ発ラノベ4」の最後の1冊として,10月25日に発売された。既に続刊の刊行が決定しており,来月25日に第2巻の発売が予定されている。本作品も例によってやる夫スレ発祥であり,原作は『やる夫はカードを…
『BLUE GENDER』(以下「本編」という。)は1999年から2000年にかけて放送された2クールのロボットアニメで,『BLUE GENDER THE WARRIOR』(以下「新版」という。)は本編を一部再編集し,シナリオを大きく書き換えた2002年のアニメ作品である(映画なのかOV…
本書*1は株式会社KADOKAWAの書籍4冊連続刊行企画「スレ発ラノベ4」の1冊として,今年10月10日に発売された。以前のエントリーでも紹介した通り,「スレ発ラノベ4」で書籍化される作品は全てWEB掲示板,通称やる夫スレがその発祥である。本書の基となった作品…
本書*1は,岩波ブックレットというシリーズから刊行された記念すべき1000号目の冊子である*2。私は岩波ブックレットの本を手に取るのはこれが初めてで,その薄さに驚きを禁じ得なかった。薄い入門書というとOxford University PressのVery Short Introductio…
様々な文脈で,対案が無ければ反論・反対・批判をするな,と語られることがある。一見すると当然のように思えるし,私も中高生くらいの時分にはこの考え方に賛同していた。しかし,この言説は安易にあらゆる場面において適用して良いものなのだろうか。 最近…
私の知らぬ間に世間は柔軟に大きな躍動をしていたようで,今月25日から1か月間のうちに,ある共通点を持った4作のライトノベルが刊行される。その共通点とはすなわち,「やる夫スレ発祥」ということである。一連の企画の名称は「スレ発ラノベ4」とされている…
本書*1は,性とそれに関連する種々の法律について,主として女性の視点から,どのように規定されているかを眺めているものである。 まず言及しておかねばならないことは,本書が刊行された2013年から現在に至るまでに,本書が前提としている法律の内容に変化…
『奇書の世界史』*1とは,正式名称を『奇書の世界史:歴史を動かす“ヤバい書物”の物語』という,2019年に発売された三崎律日による奇書の解説書です。著者はAlt+F4名義で「世界の奇書をゆっくり解説」という動画シリーズを投稿しており*2,『奇書の世界史』…
ここのところ久しくサイゼリヤに出向いていなかったのだが,最近グランドメニューのリニューアルが行われたらしく,やわらかチキンのサラダが姿を消していた。 税込み299円のやわらかチキンのサラダに,同じく税込み299円のミラノ風ドリアを一緒に頼むのが,…
つい2週間前に「『天気の子』を観る予定はない」などと言っていた舌の根の乾かぬうちに,友人が観に行くというのでそれに付いて『天気の子』を観に行ってしまった。 端的な感想を言えば,存外悪くなくて悔しい,というのが本音である。『君の名は。』が自分…
どのようにして本書*1の購入に至ったのか,最近出版された本にも拘らず判然としない。Twitterから流れてきた何かしらに目を付けたのだと思うのだが,目にしたと思われるツイートが見つからないから,調査は諦めるしかない。 帯のあおり文に著者は「国際政治…
最近,新海誠監督の最新作『天気の子』が公開されたそうで。私はまだ観ていない。観に行く予定も今のところない。 新海誠監督の作品と言うと,これを外しては語れないという怪物作品になったものが,2016年公開の『君の名は。』である。国内興行収入は250億…
そろそろブログを2か月放置していることになってしまうという危機感に駆られて更新している。 タイトルどおり、昔は漫才よりもコントの方を好んで観ていた。エンタの神様などのネタ番組では,漫才コンビが出ている間はテレビに集中せずほかの作業を進めるこ…
『クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者』(以下『金矛』)は,2008年公開の劇場版クレヨンしんちゃん第16作目,かつ本郷みつる監督の12年ぶりとなる監督作品第5作目である。 本郷監督の作品で前作は『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』…
アマゾンプライムビデオで劇場版クレヨンしんちゃんが一挙配信されている。 同様に過去一挙配信されていたにもかかわらず,大半を見損ねてしまった大長編ドラえもんの悲劇を繰り返さないためにも,ちまちまと視聴を続けているのだが,『クレヨンしんちゃん …
『オーバーロード』を読んでいて途中から度々「不快気」という語を見かけるようになった。私もこの世の全ての日本語を語彙に持つわけではないから,初めて見たこの単語にいささか面妖さを感じつつも,まあ不快な感じなのだろうなと流して読み進めていた。知…
Twitterでそれとなく話題になっていた『アメリカン・アニマルズ』を観に行った。 クライム・エンターテインメントでありながらドキュメンタリー映画であるというような感想を目にしたのだが,私はどちらかというとドキュメンタリーでありながらクライム・エ…
例によって流行りのアニメを遅れて観る私は,今更になって『ゴールデンカムイ』(第1期)を観た。 放映当時から「チタタプ」であるとか「ヒンナ」であるとかのアイヌ語はTwitterで目にしていたが,ようやく意味を伴って把握ができた。アシリパさんが美しい。…
悪役令嬢という一見して意味不明な名称を初めて目にしたのは確実にどこかのやる夫スレまとめサイトだ。それまではそのように呼称されるキャラクターの分類方法もそれを基にした文芸ジャンルも寡聞にして全く知らなかった。 「悪役令嬢もの」のweb作品は,ど…
なぜかスルーしようとしていたアニメ『ワンパンマン』の第2期であるが,なんとか第1期(なんと放映は2015年秋だったらしい。もう4年も前である。)を通して視聴していたことを思い出し,視聴に踏み切ることができた。 やはり面白いアニメである。全体的に作…
世界的にプレイされているトレーディングカードゲーム(通称はTrading Card Gameの略でTCG)のタイトルにマジック:ザ・ギャザリング(通称はMagic: The Gatheringの略でMTG)というものがある。1993年アメリカ生まれの世界最初のTCGとされるゲームだ。私は…
大長編ドラえもん第5作は『ドラえもん のび太の魔界大冒険』である。 そしてその主題歌は小泉今日子の「風のマジカル」なのだが,権利関係によってVHS版では岩淵まことの「だからみんなで」(大長編第3作『ドラえもん のび太の大魔境』の主題歌)に差し替え…
1日1章ずつ位のゆったりとしたペースで約1週間かけて今日読み終えたのが『帝国会議』*1である。 私は高校で日本史を履修しなかったが故に(本当は履修していないといけなかったのかもしれないがカリキュラムの都合がどうだったのかは定かではない),明治時…
ゴールデンウィーク明けくらいからどうも体調が悪い。慣れない読書を毎日続けたために免疫力が低下したのであろうか。 常備してあったはずの葛根湯が見当たらないことに気付いて買い求めに行ったのが連休明け直ぐで,当日の翌日に服用し一応熱は下がったこと…