竹内洋『教養主義の没落〔第15版〕』(中公新書,2017年)

昨日だったか今朝方だったか,『教養主義の没落』*1を読み終えた。

先日の『韓非子』に続いて中公新書を読了したわけだが,どうやら私は中公新書の場合,1時間に50ページを読み進めるのが自分のペースらしい。この自分のペースがどれくらい遅いのかを調べるべく,ネットで読書スピードについて少し検索してみれば,ものによるが小説ならば1時間に100ページは下らないという人が多く大変驚いた。中公新書基準で考えるならば単純に私の倍のペースである。さすがに小説と新書とでは話が違うかと思い,ちょうどそろそろ次は小説を読もうかと考えていたところであったから,今年の頭に再文庫化されて積読していた『涼宮ハルヒの憂鬱*2を次に読む本と決めて,ひとまずペースを計ってみれば,大体1時間に80ページであった。どうやら私は少なくとも他人の八掛けで読むのが遅く,他人に追いつきたくば少なくとも1.25倍以上の速さで読まねばならないらしい。このことは少し意識した方が良かろう。

教養主義の没落』の内容に関してであるが,どうも私はこの本を読むための教養が十分ではなかったようで,中身の半分も頭に入ってこなかった。辛うじて理解が進んだのは終章とあとがきくらいのものである。1ページ,1ページ,丁寧に丁寧に読み進めていけばあるいはもっとこの本から得られるところも多かったのであろうけれども,そうしてしまうと本末転倒で多くの本を読むことから離れてしまうため,分からなかったところは理解を置き去りにして読み進める外なかった。

今回得られた教養は残念ながら私のそもそもの蓄積不足から大きくはなかったが,小さな学びでも積み重ねて少しずつ大きくしていければと思う。

*1:竹内洋教養主義の没落〔第15版〕』(中公新書,2017年)。

*2:谷川流涼宮ハルヒの憂鬱』(角川文庫,2019年)。